海外拠点オフィスのリニューアルにおいては、日本とは異なる事情などもあって苦労することも多いといえます。特に初めてオフィスの設計を行う場合には、海外拠点のオフィスに関する知識や最新のオフィス事情、委託先の選び方や工事の管理などのノウハウ、海外拠点特有の文化やトレンドなどの情報も不足しがちです。
たとえば、2021年に個人情報保護法が改正された中国においては、EUの一般データ保護規則(GDPR)と同等程度の個人情報保護が求められるなど、各国で個人情報の取り扱いが厳しくなっています。オフィスの設計においても、個人情報が記載された紙資料については施錠管理を行うほか、電子化された個人情報については専用ネットワークが整備された専用室にて取り扱うなど、個人情報を保護するための考慮が必要となるでしょう。
そこで本書では、海外オフィスのリニューアルを検討されている方に向けて、具体的にやるべき3つの作業や、はじめて海外オフィスのリニューアルをする際の留意点、変化するグローバルビジネス環境に対応するコツについてご紹介します。